キーボード

はじめに

キーボードは文章の入力やカーソルの移動など、ビジネスから趣味のネットサーフィンまで幅広く利用される、一見とても地味ですが重要なパーツです。ここではそんなキーボードについてお話したいと思います。

現在のパソコンはMacintoshを除くとPC/AT互換機がほとんどです。互換機ということはオリジナルがあるわけですが、オリジナルは1984年に発売されたIBMのPC/ATと呼ばれるコンピュータです。キーボードはPC/ATに搭載されて以来、20年以上たった今でもほとんど形を変えずもっとも基本的なヒューマンインターフェースの役割を担っています。

キーボードの選択

キーボードは以前はそれなりの値段がしましたが、今はそれこそ数百円から売られています。キーボードはキーの数などに多少の差はあってもスペック的にはほとんど差がないので軽視されがちですが、自分に合うかどうかでミスタッチや手や肩の疲れなどに大きな差があるのでよく選んだ方がいいでしょう。

高級キーボードの方が良いという意見も聞きますが、私は値段よりも自分に馴染むキーボードを探していくことをおすすめします。ちなみに私は10年前に買ったメーカー製のパソコンに付属してきたごく普通のキーボードを愛用しています。

種類

キーボードには、キーの作りから主にメンブレン式とメカニカル式の2種類があります。製品によってばらつきはありますが、メカニカル式の方が高い傾向があります(高級品にはメカニカル式が採用されることが多いとも言える)。

メンブレン式 メーカー製パソコン等に付属してくるものも含め、ごく普通のキーボードはほとんどがこれです。種類も多く、価格にも数百円から1万円を超えるものもあり、製品によって打ち心地にも大きな差があります。
メカニカル式 一つ一つのキー機械的なスイッチになっており、カチッというクリック感があるのでリズミカルに入力できると上級者に人気です。逆に値段が高く、メンブレン式に比べると音がうるさいとも言われます。

メンブレン式よりメカニカル式の方が上級者に人気が高い傾向はありますが、メカニカル式の方が万人に良いかというとそうでもなく、上級者でもメンブレン式を好んで使っているひとも少なくありません。どちらが好みかは実際にお店で試してみるのが良いかと思います。将来のことはわかりませんが、PCパーツの中では長く使えるパーツなのは間違いないので一番高級なものを買っても損はないのではないでしょうか。

用語

キーピッチ

キーボードの普通のサイズのキー(スペースとかエンターとか大きなキー以外)の、中心から隣のキーの中心までの距離のことです。キーピッチが広くなればなるほどゆったりとした配列になります。ノートパソコンや省スペースパソコンなどキーボードの大きさに制限がある場合などは、どこまでなら快適に入力できるかの目安になります。

キーストローク

あるキーを押してから底につくまでの、移動した長さです。キーストロークが長ければ長いほど、キーはしっかり押した感がでますが、逆に軽く押しただけでは反応しないこともあります。また、キーストロークは同じでも、底についた時の感触が柔らかいか堅いかなどの差も重要なポイントになります。

接続

マザーボードとの接続には『AT』、『PS/2』、『USB』などがあります。すこし前までは『PS/2』が主流でしたが、今は『PS/2』ポートを持たないマザーボードも少なくないので主流は『USB』に移行したと考えていいでしょう。いずれにせよ、どれも変換が可能なのでとくに気にしなくても良いと思います。

キーボードにも有線タイプと無線タイプがあります。キーボードは普段マウスのように動かすこともないので、マウスほど無線にするメリットはないですが、パソコンを使わない間はキーボードをしまっておくようなスタイルの場合は便利です。

有線タイプ 本体から電力が供給されるので電池交換や充電などが不要で、電波などに影響されず安定して使えます。
無線タイプ ケーブルがないので取り回しが楽で、離れたところから使うなど利用スタイルが広がります。