『TCP/IP』

はじめに

Networkの通信でときどき登場するTCP/IP。普段はあまり気にしていないですが、このTCP/IPとはいったい何なのでしょうか?

TCP/IPとは?

Internetでホームページの閲覧やメールのやりとりを行うとき、相手のサーバーなどのコンピュータとデータの送受信を行っていることになります。

たとえば私のメインマシンであるMULTIがこの『ぐうたらずのーと』というホームページのトップページを見ようとしたら、ホームページのデータをもったサーバーにMULTIは(直接ではなくコンピュータを介して)「『ぐうたらずのーと』のトップページが見たい」とメッセージを送ります。このメッセージを受け取ったサーバーはMULTIに(これまたコンピュータを介して)『ぐうたらずのーと』のトップページのデータを送るということで成り立ってます。(よってどんなに自分のパソコンのInternetを高速化しても、接続した先のサーバーが遅かったら意味がない)

このとき、データの送受信では相手の識別ができないと困ります。その識別番号として考えられた一つのプロトコル規格がTCP/IPでInternetで使われている他LANなどでも標準的になりつつあるプロトコル規格です。他のプロトコル規格も存在しますが一つのネットワークに識別規格が複数あると識別できないことになりかねないので、InternetではTCP/IPを使うのでLANでもほぼこの規格に統一された感じになっています。まぁ電話でいう電話番号や会員のユーザーIDみたいなものにあたります。

TCP/IPは識別番号なので同じ番号のコンピュータが二台以上あってはいけません。もしこれが二台以上で同じ番号をつかっていたら、もっとも簡単な例ならパソコンAに送ったメールが同じ番号を使っているパソコンBにも届いてしまうか、さらに最悪な場合パソコンBに届いて肝心のパソコンAに届かないということも考えられます。

IPアドレス

このTCP/IPは世界規模なInternetの識別番号なので個人が勝手に「俺は001ね」とかいうワケには行きません。これは公的機関によって割り振られますのでそれに従わなければなりません。実際にTCP/IPのアドレスを勝手につけたパソコンをInternet接続したら、世界のどこかで重大なトラブルが起こりかねません。もしかしたら、あなたの家にCIAの職員がライフルをもって突入してくるような事件に巻き込まれるかもしれないのです(まぁそんなことはないだろうが誰かに迷惑がかかる行為となりうる)。よってこれはプロバイダに割り振られたただしい番号を入力する必要がるのです。

TCP/IPは0~255までの256個の数を4つのかたまりであらわされIPアドレスと呼ばれ、一般的にかたまりはピリオド『.』で表します。『192.168.001.001』見たいな感じの数になります。この前の3つのかたまりがネットワーク番号で最後の1つのかたまりがパソコンの個別番号みたいな分類になっています。この例だと、『192.168.001』番ネットワークの『001』号パソコンということになります。まぁ、住所でいうならば192市168町001番地001号みたいな感じですか。

このIPアドレスは一台のコンピュータに世界で一個の番号を割り振られますが、IPアドレスは256の4乗なので42億台程度のパソコンまでは割り振ることができますが世界中のコンピュータの数はこんなもんでは足りないので動的に切り替える方法も取られています。

大手会社やサーバーなどIPが固定されていた方がいい場合などはあらかじめ固定されたIPアドレスをIPアドレスを割り振る機関から取得していますが、一般家庭などは常に接続しているワケではないですしIPアドレス固定にする必要がないのでプロバイダーなどは接続されたコンピュータにその時利用されていないIPアドレスの中から任意にそのコンピュータに割り振ります。このコンピュータに割り振られたIPアドレスはその時当然世界でこのコンピュータだけがもっていて、このコンピュータのIPアドレスはその番号になります。しかし接続を切った時点でこのIPアドレスは開放されまた他のコンピュータに割り振られたりし、以前このIPアドレスを使っていたコンピュータが再度Internetに接続した時はまた別のIPアドレスが割り振られたりするのです(偶然同じIPアドレスが割り振られることも可能性的にはあるケド)。

LAN

Internetは世界規模のネットワークなのでIPアドレスは公共機関が指定していく必要があります。LANでもTCP/IPを利用しますが家庭内や企業内で使うLANに使うIPアドレスをわざわざ公共機関にとやかくいわれる筋合いはないでしょう。
もちろんこれらのコンピュータがLANからルーターを介してInternetに接続されていたとしても、Internetに接続されているのはルータなのでルーターがInternet用のIPアドレスを一つもっていればいいので、LAN側のIPアドレスは関係ありません。
ちなみにブロードバンドルータはWAN用のIPアドレスとLAN用のIPアドレスの二つをもちます。

したがって、LANのアドレスは自由に決めることができます。しかし万が一まちがってこのLAN用に勝手に決めたIPアドレスのパソコンがそのIPアドレスで、Internetに接続されてしまったら上のように大変なことになるやもしれません。

そこで、IPアドレスの中でもLAN用に使っても安心なプライベートIPアドレスと呼ばれる番号帯が用意されています。プライベートIPアドレスはInternetでは欠番扱いとして使われていません。万が一間違えてこれらのIPアドレスでInternetに接続したとしても、同じく間違えて接続したパソコン同士で迷惑掛け合うだけで、正規に接続されたパソコンに影響を与えることはないのです。

プライベートIPアドレスはそのネットワークの規模に応じて三つのクラスが用意されています。(ちなみに上のIPアドレスの例はプライベートIPアドレス)。

クラス 最初 最後 用途
クラスA 010.000.000.000 010.255.255.255 大規模な地域や学内LAN
クラスB 172.016.000.000 172.031.255.255 中規模な企業用のLAN
クラスC 192.168.000.000 192.168.255.255 小規模な社内や家庭用のLAN

それぞれの用途に合わせて使えるようになっていますがどれを使うのも自由ですから、家庭用のLANにクラスAを用いるのもOKです。よってInternetに接続するLANを組むときには、このプライベートIPアドレスを使うことは必須となっています。ちなみに通常家庭用のLANにはクラスCのプライベートIPアドレスが利用されます。