保存画質

はじめに

同じ画像でも、どのような形式・設定で保存するかによって画質に影響がでます。そのまま完全に保存するのが最高画質ですが容量が大きくなってしまいます。JPEGなどで圧縮するにしても、画質を重視するか、容量節約を重視するかによって変わってきます。ここでは、保存画質について検討してみることにします。

JPEGと圧縮

画像の形式でもっともポピュラーなのはJPEGだと思います。デジカメや携帯で写真を撮った場合はほとんどこの形式で保存されます。JPEGは画像を『非可逆圧縮』しています。

『非可逆圧縮』というのは耳慣れない言葉だと思いますが、簡単に言えば画像がそのままの状態だと容量が大きすぎてSDカードやパソコンのHDDがすぐに一杯になってしまうので容量を節約しているということです。これを圧縮といい、見るときに完全に元と同じに戻せる『可逆圧縮』と、見た目はだいたい同じだけど元と同じにはならない『非可逆圧縮』があります。

誤解をおそれずに言えば、JPEG圧縮は画像を間引きして保存しているようなものです。見るときには間引かれた部分を予想・補完しているので絵としては良い感じにはなりますがあくまで補完なのでもとと同じにはなりません。たくさん間引けば、それだけ容量が小さくできますが画質が落ち、逆に間引く量を減らせば画質が良くなりますが容量も大きくなります。また、間引く方法によって同じ容量でも差がでるのです。

そこで今回は、未圧縮、JPEG画像標準、JPEG画像高画質の3つのパターンで容量と画質を比較してみようと思います。

未圧縮の画像がとんでもない容量になるので解像度は2400dpiにしています。(画像をクリックすると原寸大に表示します。)

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ビットマップ(未圧縮)  22.0MB

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JPEG圧縮(Photoshop・高画質:10) 1.40MB

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JPEG圧縮(Photoshop・標準:5) 0.39MB

正直言って私の節穴な目では大きな差は感じられませんでした。拡大してみると中央のチップに書かれた文字がJPEGの高画質では読めるものの、JPEGの標準画質ではややつぶれているので確かに違いがあるのですが、写真として見る分にはJPEGの標準画質でも充分だと思います。

未圧縮は 2400dpiでこの容量なので現実的ではありません。もう少し解像度を上げても容量的にはJPEGの高画質でも許容範囲内なので、あとは解像度との組み合わせを考慮しながらユーザーの好みでチョイスして良いと思います。私は精神衛生上の安心感も含めてJPEGの高画質で保存しようと思います。