パソコンが家電になる日。

はじめに

ケースを開けて中を弄ることをメーカーが認めている唯一の電化製品といってもいいパソコン。そんなパソコンも、近年の傾向として徐々にケースを開ける必要がなくなりつつあります。ここでは、パソコンが家電のようにケースを開けることが普通ではなくなるのでは?というお話をしようと思います。

パソコンが家電になる日。 2006年09月01日

他の家電と違って、デスクトップパソコンは分解することが認められる珍しい電化製品です。分解と言ってもバラバラにするわけじゃないですが、ケースをこじ開けて中身を交換したり追加したりする家電は他には思いつきません。

テレビ、洗濯機、冷蔵庫の三種の神器は言うに及ばず、クーラー、オーディオ、電子レンジ etc etc...
腕に覚えがある人ならば分解して修理くらいは出来るでしょうが、取説に分解の仕方は書いてないでしょうし、蓋には『開けるな危険』のマークがついていることでしょう。

なんでパソコンは例外的に分解できるかと言うと、メモリとドライブ類、そして拡張カードを増設をするために他なりません。

最近になって、卓上PCでもMac miniに代表されるようにノートパソコンと同様にドライブ類や拡張カードが増設できないパソコンが登場しています。理由は最初から必要な機能が搭載されるようになったからなどいくつか考えられると思いますが、USB2.0の存在をなしに語ることはできないでしょう。

USB 2.0はUSBの上位規格として登場したもので、基本的に速度が向上している"だけ"なのですが、この速度向上がそれまで内臓の高速なインターフェースを使わねばならなかった拡張機器を外付けとして実用できるようにしたワケです。

さすがにメモリは速度的に難しいですが、HDD、DVD、キャプチャーカード、サウンドカードetc etc...それまでパソコンの腹の中になければならなかった、ほとんどの機器が外に取り付けられるようになったというワケです。

VistaにはUSBフラッシュメモリを利用したメモリ補佐システムが搭載されるそうで、こいつはメモリの代わりにはなりませんが少ないメモリを補うことができるので、『メモリが足りない→増設』に選択肢が増えることは間違い有りません。

パソコンのケースに『開けるな危険』のシールが貼られる時代は、すぐそこに来ているかも知れません。