GV-MVP/VZのお話。

GA-MVP/VZ レビュー。

以前買った地デジチューナーのGA-MVP/VZですが、ただ見る以外にもいろいろな機能が搭載されています。 今まであまり使いこなしていなかったのですが、今回ちょっと色々試してみたので、レビューしてみたいと思います。

予約録画

まず、予約録画ですが、録画自体は一応成功していました。

ただし、今回は初めてということもあり、マシンがスタンバイに入らないようにした上で行っているので、スタンバイから復帰できるかは不明です。

一応成功と書いたのは番組の最初がちょっと切れていたからです。どうやら時間ぴったりから録画動作を開始するようで、超廃スペックなマシンでもないかぎり、タイムラグが生じてしまうとうことのようです。昔のビデオのように時間で設定している時代であれば、開始時間を若干早めることで対応できますが、今のように番組表から選ぶのだと困ります。

これはプログラムの改良で簡単に修正できそうなのでIOさんにはがんばってほしいところですね。

録画ファイル

次に、録画されていた動画ファイルについてです。

地デジの動画ファイルは著作権保護の関係でプロテクトがかかっていてファイルをコピーしても他のPCで再生することはできないようになっていますが、同じPC上でデュアルブートの別OS上であれば再生できることを確認しました。

これが可能ならば理論上OSを再インストールしたりしてもハードウェアが同一であれば見ることができるハズです。もっとも、試してはいないので断言はできませんが。

ダビング

続いてダビングですが、これが一番厄介でした。

せかっくBlu-rayドライブがあるのでBlu-rayにハイビジョンで残そうと試したところ、6回中、6回失敗。。。要するに確実に失敗することがわかりました。しかも、Windows XP(32bit)でもWindows 7(64bit)でも失敗という徹底具合。

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失敗の画面。(ちなみに地デジアプリ起動中はスクリーンショットがとれない)

通常OSが変わればドライバー等も変わるはずなので、同じ原因で落ちているとは考えにくいハズなのですが。。。 ちなみに、失敗してもダビング10のカウントはしっかり減るので無闇やたらに試すわけにはいきません。

たしかダビング10を導入した理由の中に、「ムーブに失敗した場合にダビングできなくなる恐れがあるため」というのがあったので、まったくもってうれしくないですが、目的を果たしているのかもしれません。

6回やって残り4回。これ以上やるとダビング不可能になってしまう恐れがあったのでしょうがなくDVDにダビングすることにしました。 かなり心配だったですが、DVDの方はちゃんとダビングはできました。

ただ、30分の番組のダビングをするのに40分間近くかかりました。ハイスペックではないですがCore2 Duo 3.0GHzのマシンなので、レコーダーの等倍より遅いというのはちょっと残念な時間です。。。

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30分の番組で40分程度のダビング時間。

ちなみにトランスコード中にCPU占有率が50%を超えていたことが多かったので、トランスコーダーはマルチスレッドに対応しているようです。

以上、正直なところ現状ではPCをレコーダーの代わりに使うというにはちょっと心許ないというのが感想です。ただ、まだ使いこなしているわけではないですし、付属アプリケーションも時々バージョンアップしているので、今後に期待したいと思います。

GV-MVP/VZ + Windows Media Center。

GV-MVP/VZ購入の続報です。

IOデータはオリジナルアプリケーションである MagicTV Digital を使って視聴する Windows XP/Vista/7 対応の GV-MVP シリーズと Windows 7 の Windows Meida Center を使って視聴する GV-MC7 シリーズというほとんど同じようなハードウェアスペックの製品を展開しています。

私は Windows XP も使っているので必然的に GV-MVP シリーズの方を選択しましたが、Windows Media Center も使ってみたいところ。ということで、簡単に試してみました。

まず、何も接続していない状態で Windows Media Center のテレビを選択するとチューナーが接続されていないという表示がでます。

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つぎに、GV-MVP/VZを接続してみるとどうやら認識はしているような表示。この時点ではエラーのような画面にはなりません。

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ところが、途中でB-CASカードが認識できないというエラーが表示されます。先ほどまでMagic TV Digital で問題なく表示できていたので B-CAS カードは正常だと思われるので、Windows Media Center と GV-MVP/VZ とデータのやりとりの仕様が異なるということでしょうか?

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そのまま進んでも設定自体は問題なく完了できます。

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設定が完了すると視聴モードでチャンネルが選べるようになっています。

しかし、チャンネルを選んでも何も表示されません。

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もっとも、もし GV-MVP/VZ Windows Media Center でも動くのであればそれを宣伝しない理由がないので(両方対応はウリになる)、動かないだろうことは予想できていましたが、あとちょっとのところまで来ているような気がするので残念です。

ここで仮説をたててみましょう。Windows Media Center 対応モデルはオリジナルアプリケーションを省いた分コストを下げていますが、逆にオリジナルアプリケーションを搭載した製品で Windows Media Center に対応させない理由はありません。しかし、各社で両対応の製品を出しているメーカーは今のところありません。単にドライバレベルで異なるだけであれば2種類のドライバーを添付して選択してもらえばよいことなので、そうなるとハードウェア的に何か違いがあるのではないかと思われます。

今回試した挙動からB-CASカードの扱い等に関して、オリジナルアプリケーションと Windows Media Center とではチューナーカードとのやりとりの仕様が異なる可能性が考えられます。となると、後日ドライバーのアップデート等で対応できるようになるという可能性は低いかもしれません(逆に Windows Media Center のアップデートでの対応は考えられる)。

すでに地デジを視聴するような高性能なパソコンでは Windows 7 が主流になりつつあるので、各社の Windows XP/Vista への対応への意欲にもよりますが、今後もサポートしていくのであればオリジナルアプリケーション側の仕様を Windows Meida Center に合わせることで両対応の製品が登場する可能性はあるかもしれません。

GV-MVP/VZ + ATOM。

IOデータのGV-MVP/VZを買ってしまいました。ええ、完全に衝動買いです。

ま、せっかく買ったことですから、ただ使うだけではなくて色々遊んでみることにしました。

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まず、ATOMマシンで地デジは動くか?という問題です。

これ、結構気になっていたのですが、ネットで探してもATOMが登場した当初のものが大半でシングルコアのATOM 230のものばかりでした。ATOM 330が登場する前に皆さんの熱が冷めてしまったのか、それともごく普通に動くので記事にならなかったか、それともATOM 230と同じ程度の結果だったのか。試してみる価値はあるでしょう。

ということで、試してみました。テストマシンは家族用のマシンでマイコンピュータの『SUISEISEKI』です。ATOM 330搭載のIntel D945GCLF2を使ったごく普通のマシン構成です。

結論から言えば、見るだけならば問題なく、録画は厳しいということがわかりました。視聴はCPU占有率が40%~50%で推移しており、特にコマ落ちも感じませんでした。ただし、これが録画となるとCPU占有率が80%を超えてコマ落ちも発生。ただし、そのときに録画されたものは一応コマ落ちなく再生できました。なお、ATOM 330は『マルチコア』や『Hyper-Threading』という技術が使われているので、アプリケーションによってはCPU占有率が100%になる前に限界になります(というか、ほとんどがそうです)。つまり、80%としても、あと20%の余力があるわけではありません。

また、おもしろい傾向として、当たり前かもしれませんが、表示されている内容によってCPU占有率が結構変わります。つまり、動きが激しいとCPU占有率が上がり、逆にニュースのアナウサーが移っているシーンなど動く部分が少ないとCPU占有率が低くなるということです。ということは、先ほどの録画に関してもサッカー中継など動きが激しいものになると録画された映像にもコマ落ちが発生する可能性もでてくると考えられます。

この結果から予測されることがあります。それは、ION等のGPUによる動画支援による改善が期待できそうにないということです。IONなどによる支援は主にデコードなどの動画再生処理での効果が期待できます。しかし、問題は視聴ではなく録画でCPU占有率が上がっていることで、録画でどんな処理が行われているかはよく知りませんが、『著作権保護の暗号化』や『データ形式の変換』などが行われており、これらが負担になっていると考えられます(特に画質変換はしていないのでトランスコードなどは発生していないハズ)。とすると、動画関連の支援では改善は少ないと考えられるわけです。(もちろん、再生処理の負担が減ってその分他の処理に余力がでるという意味では効果はある)

本当は、新しいATOMか旧ATOM+IONでPCレコーダーでも作ろうかと思っていたのですが、残念ながらもう少し技術の進歩を待たねばならないようです。

もう一点、すでに気づいている方も多いと思いますがD945GCLF2はアナログ出力しかできないので、地デジはDVD画質相当(720×480)まで画質が落とされます。ただ、特にそういう表示もなく、どこでその処理が行われているかも謎ですが、おそらくそれがパフォーマンスに影響を与えていることはないと思われます。

P.S.

GV-MVP/VZを購入したのは衝動買いには間違いないのですが、若干ワケもあります。というのはGV-MC7シリーズが登場したからです。地デジを視聴するには結構なスペックが必要なのでマシンの買い換えや更新を伴う場合が多く、OSも最新のWindows 7にアップグレードされることが多いようです。Windows 7はベーシック以外はWindows Media Centerが搭載されているので、値段の安いGV-MC7シリーズが今後の主流となっていき、GV-MVPシリーズは徐々にフェードアウトしていくというシナリオが考えられるのです。そうなると、入手が困難になり、値段も高止まりすることが予想されます。Windows XPとデュアルブートを当分していたい私としては、GV-MVPシリーズの製品を万が一に備えて持っておきたかったのです。