Intel DZ68DB。

Intel DZ68DB。

久しぶりにメインマシンを更新して、SandyBridgeのプラットホームに更新しました。チップセット自体は次世代のIvyBridgeにも対応するという話なのでCPUの載せ替えとかできればなぁなどと考えています。(マザボが対応するかは今のところ分かりませんが)

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(写真左、右は今まで使っていたDG33FB)

インテルの製品紹介

http://www.intel.com/cd/channel/reseller/ijkk/jpn/products/desktop/bdb/dz68db/feature/index.htm

このマザーボード、Z68チップセット搭載ながら1万円ちょいのリーズナブルな価格と、電解コンデンサ使用やSLI非対応などのシンプルな構成という特徴から価格重視というような認識で紹介されていることが多いようですが、実際にはオーバークロッカーとゲーマーを除いて一般用途では実に使いやすいマザーボードだと思うので、そういう視点で紹介してみようと思います。

比較対象としてASUSTek P8Z68-V PRO、Gigabyte GA-Z68XP-UD3R、MSI Z68A-GD80、ASRock Z68 Extreme4を独断と偏見で主要製品ということでチョイスしました。単純な機能比較をするわけではないので、価格帯も気にせず人気がありそうなところを選んでいます。

ASUSTek P8Z68-V PRO
https://www.asus.com/jp/Motherboards/P8Z68V_PRO/

Gigabyte GA-Z68XP-UD3R
http://www.gigabyte.jp/products/product-page.aspx?pid=3980#ov

MSI Z68A-GD80
https://www.msi.com/Motherboard/Z68AGD80_G3.html#hero-overview

ASRock Z68 Extreme4
http://www.asrock.com/mb/overview.jp.asp?Model=Z68%20Extreme4&cat=Overview

一般用途向け

まず、インテル純正なので基本的にオーバークロックはもともと向いていません。あと、SLI非対応なのでこれを利用しようと考えているゲーマー(と学術演算を行う方?)は選択肢から外れます。 しかし、これらの機能を必要とする方はそれほど多くはないでしょう。

一般的な用途ならばエンコードや画像編集などハイスペックな機能が必要とされる場合も含めてほとんどの場合はDZ68DBの構成でも充分なのです。また余計な機能がなくシンプルなことは無用なトラブルを避けるのに有効で安定性向上にもつながるのでオススメです。

コンデンサ

最近は電解コンデンサを搭載するマザーボードは少なくなりました。搭載しているコンデンサを日本製の高品質固体コンデンサで固めていることをウリにしているものも少なくないようですが、電解コンデンサを使っているからといって寿命が短いとか不安定になりやすいというわけではありません。

パソコン以外の機器を分解したりしている方はご存じだと思うのですが、最近の電子機器でも普通に電解コンデンサは使われています。パソコンよりも寿命が長い家電などでも普通に使われています。なぜって、それで充分なのですから。 ようするに、マザーボードは家電と違ってコンデンサもユーザーに見えるので、差別化をするために固体コンデンサを使ったりしているだけで、電解コンデンサを使っているから不安定だったり寿命が短いというわけではないのです。

たしかに、Pentium IIIやPentium 4の時代に低品質な電解コンデンサを使っていたマザーボードのコンデンサが破裂してマザーボードが故障するという事例が多発したので、電解コンデンサ=マザーボードの弱点というイメージが定着してしまったようですが、あれは単にコンデンサの品質とマザーボード設計の不備によるもので、ちゃんとした品質のものを適切に配置すれば電解コンデンサでも十二分に性能を発揮できます。

なお、IntelのマザーボードはDZ68DBに限らず、3年間の保証があるので最低でも3年は大丈夫ですし、私が使った限りコンデンサが原因でIntel製マザーボードが故障した記憶はありません。昔から要所にOSコンとか良質なコンデンサを配置するなどトータルでの品質を意識した設計で、設計陣の技術力の高さが感じられるものでした。それでも、以前に比べては固体コンデンサが多くなりましたけど。

左がDZ68DBで、右はDG33FWで、CPU回りもほとんど電解コンデンサのDG33FBに対して、CPU回りは固体コンデンサがメインとなっているDZ68DB。消費電力はあまり変わってないハズなんですが、扱うクロックが高くなっているからでしょうか。

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主要なコントローラ

Intelの純正マザーボードは昔からIntel製のLANチップを搭載しているのが特徴の一つでした。もちろんDZ68DBもLANの物理チップにIntelのWG82579Vを搭載しています。 他のマザーボードメーカーの主な製品では、ASUSTekがIntel製、ASRockがBroadcom製、GigabyteとMSIはRealtek製が使われています。

マザーボード チップ
Intel DZ68DB Intel 82579
ASUSTek P8Z68-V PRO Intel 82579
Gigabyte GA-Z68XP-UD3R Realtek 8111E
MSI Z68A-GD80 Realtek 8111E
ASRock Z68 Extreme4 Broadcom BCM57781
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Intel WG82579V

ちなみに、Realtekは”ローエンドを再定義した”などと言われていて品質はまぁあれですが、採用例が多いのでLinuxなどWindows以外でも対応することが多いというメリットがあります。Broadcomは品質に定評があるメーカーです。

他に目立つ利点では、USB3.0のコントローラにNEC(ルネサス)のμPD720200を搭載している点です。このコントローラも安定性については色々言われているものの、一番最初に対応して長らく唯一のコントローラだっため事実上のデファクトスタンダードになっており、もっとも安心して使えるコントローラと言えます。

他のマザーボードメーカーの主な製品では、MSIがNEC(ルネサス)を使っている以外は、GigabyteとASRockがEtron、ASUSTekがASMedia製を使っています。なお、MSIはNECのチップを贅沢に2個使ってUSB 3.0を4ポート分用意しています。

マザーボード チップ
Intel DZ68DB NEC
ASUSTek P8Z68-V PRO ASMedia
Gigabyte GA-Z68XP-UD3R Etron
MSI Z68A-GD80 NEC
ASRock Z68 Extreme4 Etron
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NEC D720200

オーディオコントローラは、Realtek製 ALC892を採用しています。このメーカーは多くのマザーボードで採用されているチップなので、特筆するべき点はありませんが採用例が多いので問題は少ないと思われます。(私はオンボードサウンドは使ってないので評価できません)他のマザーボードメーカーの主な製品でも、すべてRealtek製が採用されていますが、Gigabyteのみチップが異なります。

マザーボード チップ
Intel DZ68DB Realtek ALC892
ASUSTek P8Z68-V PRO Realtek ALC892
Gigabyte GA-Z68XP-UD3R Realtek ALC889
MSI Z68A-GD80 Realtek ALC892
ASRock Z68 Extreme4 Realtek ALC892

音質に関してはチップの性能よりもアナログ回路部分の品質によるところが大きいので、スペックでは比較できません。もっとも、昔に比べて格段に良くなったとはいえオンボードサウンドですから、音質をあれこれ議論するものではないと思います。

あとは、IEEE 1394コントローラ。Intelは今まで頑なにデファクトスタンダードだったTexas Instruments製のコントローラを使っていたのですが、DZ68DBは残念ながらVIA製の6315Nを使っています。おそらくIntel 6 シリーズのチップセットではPCIがサポートされていないので、(ブリッジ経由となる)PCI接続のTexas Instrumentsのコントローラは避け、PCI-Eに接続できるVIA 6315Nを採用したものと思われます。

また、すでに枯れた規格であるIEEE1394ならばデファクトスタンダードに拘る必要性が低いことや、すでにUSB 3.0が普及しつつありIEEE 1394そのもののがあまり使われていないと判断したのも要因かもしれません。いずれ、利用する予定がある方はその点は注意した方がいいかもしれません。

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左がDZ68DBのVIA 6315N、右はDG33FBのTexas Instruments TSB43AB22A。

他のマザーボードメーカーの主な製品でも、すべてVIA製が採用されていますが、ASUSTekとGigabyteは採用チップが異なります。

マザーボード チップ
Intel DZ68DB VIA 6315
ASUSTek P8Z68-V PRO VIA 6308
Gigabyte GA-Z68XP-UD3R VIA 6308
MSI Z68A-GD80 VIA 6315
ASRock Z68 Extreme4 VIA 6315

実は、これは大きな違いがあってVIA 6308はPCI接続なのです。後述でも触れますがもともとZ68チップセットにはPCIバスがサポートされておらず、別途ブリッジチップを使ってPCIバスを実装しています。VIA 6308の場合はそのブリッジチップの先に搭載する形となっているのです。

PCIスロットに複数のカードを差すとは帯域が足りなくなるマザーボードもあるようなので、PCIスロットとIEEE1394を両方とも利用する予定があるのであればVIA 6315採用のマザーボードの方をオススメします。逆に、PCIスロットやIEEE1394を利用する予定がない場合はVIA 6308の方がPCI-Eスロットを浪費しないというメリットがあります。

とまぁこの辺までは比較の要素になっていたと思います。では、さらに細かくみていきたいと思います。

その他のコントローラ

Intel 6 シリーズでは、PCIバスのサポートが打ち切られました。とはいえ、DZ68DBを含めてほとんどのマザーボードでPCIスロットを搭載しているのは、PCI-EにPCIバスをつなぐブリッジ(文字通り橋渡し)が搭載されているからです。

余談ですが、チップセットのうちメモリコントローラ(MCH)をノースブリッジ、IOコントローラ(ICH)をサウスブリッジと呼ばれることがあります。これは以前のチップセットが、CPUバスとメモリやPCIバスをつなぐブリッジチップと、PCIバスとISAバスやIOなどをつなぐブリッジチップの構成だったときの名残です。ノースとサウスは、マザーボードを地図に見立てると上=北と下=南になることから来ています。

このPCI-EとPCIのブリッジチップに、DZ68DBはITEのIT8892Eを使っています。ITEは古くからスーパーIOなどを手がける老舗で、このコントローラも相性などの問題はあまり報告されておらず、安定した動作が期待できます。PCIのようにさまざまな機器を接続する可能性があるパーツは相性などの問題が発生する可能性があり、また発生した場合に対処が非常にやっかいなので、チップの安定性が非常に重要になります。

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ITE8892E

他のマザーボードメーカーの主な製品では、GigabyteがITEを使っている以外は、ASUS、MSI、ASRockがASMedia製を使っているようです。なお、ASMediaはASUSTekの子会社(ASRockにとっても関連会社)で、そのためかASUSTekとASRockは、USB 3.0コントローラ、PCIブリッジなどでASMedia製のチップを積極的に使っています。

ASMediaはASM1085(5スロット用)、ASM1083(3スロット用)というPCIブリッジチップを提供していますが、どうもネット上では心配になるような情報が飛び交っていました。とくに3スロット用は帯域が狭くPCIスロットに帯域を多く消費するPCIデバイスを複数差すと問題が発生する場合があるようです。

マザーボード チップ
Intel DZ68DB ITE
ASUSTek P8Z68-V PRO ASMedia
Gigabyte GA-Z68XP-UD3R ITE
MSI Z68A-GD80 ASMedia
ASRock Z68 Extreme4 ASMedia

マザーボードにはレガシー機器等を接続するスーパーIOコントローラと呼ばれるチップが搭載されています。スーパーIOには、キーボードやマウスのPS2ポートや、パラレルポート(プリンター用)やシリアルポート、温度センサーやファンコントローラなどの機能が搭載されています。

DZ68DBには、このスーパーIOに老舗のWinbond製W83677が搭載されています。もっとも、DZ68DBはレガシーデバイスはほとんど排除されており、温度センサーやファンコントローラ程度しか利用されていないようです。

ただ、PS2などを搭載しているマザーボードを検討していて、利用する予定もある場合は、スーパーIOコントローラも実績のあるチップが搭載されているか確認した方がいいでしょう。とくに、キーボードなどは相性が発生するとやっかいなので要注意です。

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Winbond W83677

他のマザーボードメーカーの主な製品では、GigabyteがITE製、MSIはFintek製、ASUS、ASRockがnuvoton製を使っているようです。

マザーボード チップ
Intel DZ68DB Winbond
ASUSTek P8Z68-V PRO novoton
Gigabyte GA-Z68XP-UD3R ITE
MSI Z68A-GD80 Fintek
ASRock Z68 Extreme4 novoton

ITEとFintekはWinbond同様に老舗なので安心です。novotonは2008年にWinbondの一部門から独立して設立された子会社です。Winbondも販売を続けているので、どういういきさつなのかは分かりませんが、実績という面ではこれからと言えるでしょう。この他、SMSCなども古くからスーパーIOを手がけており有名です。

追加のオンボードデバイス

最近のマザーボードはオンボードデバイスの数が豊富になっており、豪華な装備となっているのが主流なのようです。しかし、DZ68DBはオンボードデバイスは今や当たり前となったサウンド機能を除けば、USB3.0が搭載されている程度とかなりシンプルになっているのも特徴です。

他のマザーボードで多いのは追加のSATAポートですが、チップセット標準でSATA3(6Gbps)2ポートを含めて6ポートあり、RAIDにも対応しているので、これで足りる場合がほとんどだと思われます。とくにIntel 6 シリーズからは6GbpsのSATA3に対応していますし、実効値の高さにも定評があるので、追加チップの必要性はかなり薄れたと言えます。

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追加のSATAチップ(Marvell)

もちろん、SATA3(6Gbps)のSSDやHDDを2ポート以上使いたい場合は、これらを搭載したマザーボードを選ぶのもアリですし、価格差を考えればDZ68DBとSATA3(6Gbps)の拡張カードを購入するという手も考えられるでしょう。また、HDDに関しては現時点ではインターフェースがSATA3(6Gbps)に対応していても、キャッシュにでもヒットしなければメリットはほとんどないので、起動時のオンボードSATAのBIOS初期化が煩わしい場合はSATA2(3Gbps)に接続して使うというのも一つの考え方だと思います。

また、IDEポートもないので昔のCD-Rドライブ(1倍速でリッピングができるやつなど今でも利用価値が高い物もある)などを利用したい場合は拡張カードが必要となるので注意が必要です。

なお、DZ68DBから話がそれますが、オンボード機能が豊富なことは弊害もあります。Z68チップはPCI-Eを8レーンサポートしていますが、グラフィックカード用のPCI-E x16を除いたPCI-Eスロットとオンボード機能がこれらに接続されるので思った以上に逼迫しています。

まずPCI-E to PCIブリッジ。PCIバスがあるマザーボードはすべてこれが搭載されています。さらにUSB 3.0で1つ~2つ。IEEE 1394がPCI-E接続ならさらに1つ。SATA3のために別途チップを搭載していれば1つ~2つ消費しているハズです。ですから、これらをすべて搭載した場合は最低でも4レーン、SATA3やUSB3.0のチップを2つ搭載した場合は5~6レーン消費することになります。

Gigabyte GA-Z68XP-UD3R はPCI-E x1が3スロットなのでギリギリ影響はありませんが、ASUSTek P8Z68-V PROはPCI-E x4を使うためにはUSB 3.0やPCI-E x1スロットの利用に制限があります。(PCI-E x1などを使いたい場合はPCI-E x4のスロットがPCI-E x1動作となる)

ASRock Z68 Extreme4はブリッジチップを使って全てのオンボードデバイスとPCI-Eスロットがフルに使えるようにしていますが、ブリッジチップは同時に使えるようにするものであって帯域自体が増えるわけではないので同時に使えば速度が落ちます。

MSIはホームページのスペックには制限に関する記述はないものの、仕様書をみるとPCI-Eスロットを使うには、USB、SATA、PCI、IEEE1394が使えなくなるという記述がありました。また、PCI-E x1も2つあるスロットが排他利用という記述も。ちょっと制限がかかりすぎなので何か間違っているかと思いますが。。。

BIOS

Intel 6 シリーズ世代からグラフィカルなUIを搭載したUEFIを採用しているメーカーが急増しました。が、DZ68DBは、そんな流行は何処吹く風で10年以上前から見慣れたアレがでてきます。私が初めて手に取ったIntel純正マザーボードの440BXの時とほとんど同じです。

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DZ68DBのBIOS

ただ、BIOSに慣れているユーザーはこっちの方がずっと使いやすいです。そもそも、BIOSでの設定項目は選択肢から選ぶか数値を入れるだけなので、こっちの用が扱いやすい、そう思うのは慣れてしまっているからでしょうか。

ちなみに、2TB以上のHDDからの起動は対応しています。というか、他のメーカーがサポートする遙か以前から対応していました。Intel 3シリーズのDG33FBにすでにその項目がありました。

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2.5TB以上をサポートするUEFI Boot の項目

IOパネルは、PS/2やシリアルポートなど一切廃したレガシーフリーな構成です。

私はそれらのポート類を使っていないのでシンプルで気に入っていますが、使う予定があるならば注意が必要です。 グラフィックのアウトプットはDVI、HDMI、DisplayPortと充実しています。Dsub 15pinがありませんが、最近では使うことも少ないでしょうしDVIから変換できるので問題無いと思います。

サウンドに光デジタル出力があるので、スピーカー、アンプ側を上手く選べばオンボードサウンドで済ませつつ音質もある程度のレベルが期待できます。

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IOパネル

弱点

とりあえず、オーバークロック機能やSLI未対応は、これらを使用する場合は選択肢に入らないということで弱点とは数えないことしても、ちょっと改善してほしいと思うところはあります。

まず、PCI-Eスロットの位置と数。グラフィックカードが発熱することを考えると直下は使用したくないとすれば、PCI-Eは実質1つしか利用できないという仕様です。先代のDG33FBは、PCI、PCI-Eともに上手く使えるように配置されていたので残念です。

そもそも、スロットの数が1個たりません。使いずらいPCI-E x16やCPUの直下にないのならば分かりますが、一番下が意味もなく空けられていて手抜きとしか思えません。。。 また、PCI-E x4スロットがないのでストレージの機能を追求する場合はRAIDカードなどが使えないので選択肢から外れると言えます。

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PCI-E、PCI合わせて6本しかない

個人的には、5つあるSATAスロットのうち一つがeSATA仕様になっていて、OSに取り外しの表示が出てしまう点が煩わしいです。この5スロット目には内蔵のドライブを接続しているので、間違って取り外しを選択してしまうと再スキャンが必要となりメンドウなのです。

これ自体は前面などに引き出す場合に便利だと思うので、BIOSなどで設定できるとありがたいところです。

追記:その後のBIOSだかドライバーのアップデートだかでこの問題は解消しました。現在はそとに引き出し、バックアップをとるときに使用しています。ホットプラグにも対応しているので、内蔵HDDをそのままUSB HDDのように利用できる上に転送速度も速いので重宝しています。

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赤いポートがeSATA仕様

弱点ではないのですがCPUとメモリスロットが近いので、大きなCPUクーラーを利用する場合は干渉する可能性があるので注意が必要です。ただ、これはメモリコントローラがCPUに内蔵されたためで、離れればそれだけ安定性や速度品質に影響するのでこれで正しい設計だと言えます。おそらく他のメーカーも同じような傾向があると思います。

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CPUスロットとメモリスロットが近い

まとめ

ということで、長々と主に搭載チップから安定性に主眼をおいてお話してきました。DZ68DBはその低価格からローコストの製品という目で見られがちですが、一般用途では必要な機能は一通り揃っている上に、ずっと高価な他のマザーボードと比較しても要所をしっかりと押さえて安定した性能が期待できる製品なのです。

Intel純正のマザーボードは初心者には扱いにくいと某掲示板ではよく言われているので、ある程度の自作経験があり、使用目的(オーバークロックをしないなどの方向性)がしっかりしているユーザーにオススメな製品ではないか思うのです。