RDRAM

はじめに

一時期、次世代のメモリの標準になるのではないかと言われ期待されていたRDRAMについてお話します。

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RDRAM

RDRAM=Rambus Random Access MemoryはRambus社の開発した転送方式をインターフェースに採用したDRAMメモリのことです。RDRAMのメモリーモジュールをRIMM=RambusInline Memory moduleと呼びます。

Pentium以降のCPUのバス幅は64bitで、通常DIMMはCPUのバス幅にあわせて64bitのバス幅になっています。SDRAMの場合は、PC100ならば100MHzのPC66MHzなら66MHzのクロックをながして、クロックに同期してデータを転送します。これがCPUのFSBと同期させると、FSBとメモリバスの帯域を一致させることができます。440BXなどでは常に一致させるようになっていました。

さて将来FSBが高速化した際に当然メモリバスも高速化することになりますが、この方法だと64bitの広いバス幅が逆にタイミングを取りにくくして高速化が難しくなると考えられました。そこで考えられたのがRDRAMで、単純に考えれば64bitのバス幅を8bitに狭める代わりに高いクロックでデータを転送することで高速転送を可能とするものです。

RDRAMのうちパソコンで一般的に使われるのはDirectRDRAMと呼ばれる形式で、16bitに拡張してPC800ではクロックをPC100の4倍の400MHzに高めてさらにクロックの立ち上がりと立下りに一個ずつデータを転送することにより(DDRやUltraATAと同じ方法)800MHz相当のデータ転送量を得ることができPC100の倍の転送能力を誇ります。

RDRAMの最大の利点はバス幅が狭いので高速化が容易な点と配線が少なくてコスト面や配線の自由度が上がるという点です。しかし、いままでのDIMMとは仕組みが全く異なるために技術的な敷居が高く価格が高騰してしまったのに加え、もっと安価で今までのSDRAMの技術を応用していて技術的にも成熟した、DDRSDRAMに性能的な差をつけることができずにパソコンのメインメモリの座を得ることはできなかったようです。

パソコン以外ではNintendo 64 や Playstation 2 で採用されているメモリはRDRAMです。ちなみに、XBOXではDDRSDRAMが採用されています。

RDRAMの種類

RDRAMでは複数の種類が存在しているのですが、名前が微妙でSDRAMほど簡単ではありません。

種類 PC600 PC700 PC800 PC1066 RIMM4200
バス幅 16bit 16bit 16bit 16bit 32bit
クロックとバス速度 300MHz DDR
600MHz
350MHz DDR
700MHz
400MHz DDR
800MHz
533MHz DDR
1066MHz
533MHz DDR
1066MHz
転送速度 1200MB/s 1400MB/s 1600MB/s 2100MB/s 4200MB/s

C-RIMM

パソコンでRDRAMを使用する場合RDRAMの特性上空きスロットにC-RIMM(Continuity RIMM)と呼ばれるアダプタを付ける必用があります。これはRDRAMが各RIMMモジュールが直列に接続される構造をとるために空きスロットを閉じてあげないと回路が切断されてしまうためで、C-RIMMはそのための回路を搭載した基盤です。