『CL値』

はじめに

メモリを購入しようとすると、メモリの種類やクロックなどに加えてCL値というものでいくつか種類があることが分かると思います。このCL値とはいったい何なのでしょうか?

CL値とは?

SDRAMの種類は他にCL値というものでも区別されます。このCL値というのはCAS Latencyのことで、CAS信号が入力されてからどのくらいの遅れでデータが読み出せるかという指標です。DRAMはアドレスと呼ばれる行と列の数値でデータを管理してますが、その時に行信号のRASと列信号のCASを送って目的のデータの位置を指定します。このCAS信号が入力されてからデータが読み出されるわけですが、CAS信号が送られてから何クロック以内でデータを読み出すことができるかということを表すのがCL値です。

SDRAMの場合はクロックに同期してデータを転送するので例えばCL=2のPC100のSDRAMはCAS信号が入力されてから2クロックでデータが読み出せることになり、CL=3ならば3クロックで読み出すことができることになります。当然、CL値が小さい方が速くよみだせることができるワケで高速ということになります。

メモリ増設の注意点

メモリを増設する際にはメモリの種類と速さだけが注目されますが、実際にはこのCL値もそろえる必用があります。単純に考えてもメインメモリの一部はCL=2でアクセスできるのに、また一部はCL=3でアクセスするなどというのはタイミング的によいとは思えません。通常は遅い方に合わせられるか、別々にタイミングをとるという神業的なことをやってのける場合もありますがそろえるに越したことはないでしょう。

PC100のCL=2とPC133のCL=3

PC100のCL=2とPC133のCL=3とどちらが速いのでしょうか?単純に考えると、PC100のCL=2の速さは1÷100000000×2で20nsという計算になります。同様に1÷133000000×3で約23nsという結果になり若干ながらPC100のCL=2の方が高速ということになります。実際にはもっと複雑なのでPC133のCL=3の方が有利なようですが、要するにほとんど変わらないと考えてよいと思います。