ISA

はじめに

最近では見る機会が少なくなってきたISAバスについてお話しします。

ISA

ISAバスは、PC/ATに搭載された拡張バスでPC/XTに搭載されたデータバス幅8ビットのXTバスを16bitに拡張したPC/ATバスのことです。XTバスと完全な互換性があるのでISAバスにもXTバス用の8bit拡張カードを搭載可能となっています。PC/ATバスは後にIEEEによって明文化しISAバスと命名されました。(PC/ATはIBMの登録商標なので問題があっただけで仕様はほぼ同等。)

PC/ATに搭載されたCPUの80286に合わせてデータバス幅は16bitで8MHzを誇り24bitのアドレスバスを持っていました。24bitのアドレスバスため2の24乗で16MBまでしか認識できず、ISAバスに接続する拡張カードでメインメモリを利用する場合では基本的には16MB以内しか利用できません。ISAバスはバス規格でスロット以外にも各種I/Oとの接続に利用されます。

ISAバスは15個の割り込み要求=IRQと1024個のI/Oポートアドレスを持ちます。基本的にIRQの共有はできず自動設定もできませんでした。1993年にPlug&Playに対応させたISAバスが規格化されISAバスの拡張カードのリソースが自動設定できるようになりましたが、規格的にはISAなので制約などは残っており互換性や相性などの問題も多かったようです。

ISAバスは80286用に作られたバスなので徐々に性能的に劣るようになりました。そこで32bit化したEISAバスという規格が策定されました。スロット形状をISAと同じにしてピンを二段構造にして完全なISAバスとの互換性を持ちましたが、高価だったので結局より低価格で高速なPCIに撲滅されてしまいました。