VAIO SRX SSDへの交換

はじめに

近年、HDDに比べて衝撃に強く消費電力が少ないSSD=Solid State Diskはモバイルパソコンでは一つのトレンドとなっています。次々に高速で大容量なモデルが登場している一方で価格もだいぶお財布に優しくなってきたので、今まで使っていたCFカードを使ったSSDモドキから本当のSSDに置き換えてみました。

SSDの特長

SSDはフラッシュメモリなので基本的にはコンパクトフラッシュと性能的な特長は同じです。ただし、HDDの置き換えとして使うことを想定して設計されているので、弱点がある程度カバーされているのが特長です。

メリット

デメリット

SSDは、搭載された複数のフラッシュメモリに並列に読み書きすることでシーケンシャルリードや書き込みなどを高速化したり、同じ箇所に書き換えが集中しないように割り振ることで寿命を延ばすなどの工夫がされています。これはSSDのコントローラーメーカーごとに独自に行われており、搭載されたコントローラーによってかなり異なると言われています。

最近では大容量で高性能なSSDが次々にリリースされていて買うタイミングに困りますが、SRXのHDDのインターフェースは現行のSerial ATAではなくIDEで各社の力の入れ方もイマイチのようなので、このあたりが潮時ということで買ってみました。SRXの全体のスペックや使用年数を考えるとあまり高性能な物も必要ないでしょうし、もともとCFのスペックでも困ることもなかったので、速度、容量ともに問題はありません。

お約束ですが、HDDの交換はメーカーの保証外の行為で、1年以内でも無料保障がなくなります(SRXシリーズでまだ1年以内という方はいない?)。また、相性などの問題でSRXシリーズで動かない可能性もあります。

HDDの交換にチャレンジ

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今回のターゲット、偶然ですがCFカードと同じくTrancend製の32GBのSSD『TS32GSSD25-M』。初期モデルには問題があって恐ろしく低速だという話でしたが、これは改善された方のようです、たぶん(型番が同じなのでお店の人の話を信じるしかない。。。)。決めては、リーズナブルな価格とねじ穴の位置です。SRXは側面をネジで留めるのですが、SSDによっては底面のねじ穴しか存在しない物もあるので注意が必要です。

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SRX3EにSSDを接続したところです。HDDと同じサイズなのでCFカードの時と比べてシックリきます。やっぱりこうでないとw

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BIOS画面のHDDの欄に正しい型番が表示されたので、SSDがきちんと正しく認識されたことが分かります。なお、(PM)=プライマリ・マスターという意味で接続場所を示しています。

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Windowsをインストールして起動するとデバイスマネージャーに『TS32GSSD25-M』と表示され、こちらも正しく認識されたことが分かります。

利用

容量に関しては32GBと最近のSSDとしては低容量ですが、最初に搭載されていたHDDよりも大容量でプログラム等で困ることはありません。今のところ環境を整えても10GB程度しか使っていないので半分以下しか使っていないことになります。20GB以上あるのでリカバリディスクも使えます。

速度は、CF時代があったので速くなったような気もしますが、HDDに比べて遅いような気もします。このパソコンでは主に、ブラウジング、書類作成、プログラミング、画像や動画をちょっと見るくらいの用途なので、普段はSSDの速度が気になるようなことはほとんどありません。

消費電力については特に測定はしていませんが、以前よりも極端に長くなったり短くなったという印象はないのでCFカードの時と同じくらいだと思われます。

感想

実はこのページを書いたのは、実際に交換してから1年以上利用してからなのですが、現在もまったく不自由せずに使っており、逆に(衝撃に弱いHDDがないので)扱い方がだいぶ雑になった気がします。HDDも大容量化が進んでいるので魅力はありますが、この気軽に使える感覚を味わうともうHDDには戻りたくありません。実用性は非常に高いと思います。