FinePix Z800EXRのデザイン

はじめに

私が愛用しているFinePix Z800EXRについて、その特徴を下の4つにわけて考察してみることにしました。

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今回は、その中でデザインについて詳しくお話ししてみたいと思います。

FinePix Z800EXRのデザイン

FinePix Z800EXR のデザインは、なんと言ってもZ シリーズの特徴でもある起動時にレンズが伸びてこないのがポイントです。さらに、ジーンズのポケットにも無理なく入る薄さもウリの一つです。

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(左)レンズカバーが電源ボタン、(右)小型のPentax Qと比較してもずっと薄い

起動してもレンズが飛び出さないのは光をプリズムで90°曲げてレンズを縦に収納する屈曲式を採用することで実現しています。

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(左)一般的なデジカメで使われている沈胴式、(右)FinePix Zシリーズで使われている屈曲式

いまでこそ屈曲式を採用した機種が各社から登場していますが、FinePix Zシリーズは(初ではないのですが)そのはしりで、この方式を確立するのに貢献した伝統あるシリーズです。

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(左)屈曲式のFinePix Z2 (FinePix F11と同世代)、(右)沈胴式のFinePix F11 (FinePix Z2と同世代)、

上の写真の通り、電源をONにすると沈胴式のFinePix F11はレンズが飛び出してかさばるのに対して、屈曲式のFinePix Z2は変化せずにスリムなスタイルを維持しているのが分ります。

ただし、この方式は薄くスタイリッシュにできる反面、光を曲げるという方式上、どうしても光学的に画質で不利になると言われていますので、画質とデザイン(使い勝手)のトレードオフと言えるかもしれません。

レンズカバー

レンズカバーをずらすと電源が入るギミックはFinePix Z1 からの伝統ですが、『横』にずらすのが『斜め』になって、現在は『縦』になっています。デザインの違いですが、ポケットに入れたときの誤作動が減ったという実用上の利点も。

個人的には、FinePix Z2の時は完全に真っ平らだったので、列車の窓とかにピタリと貼り付ければ窓ガラスの映り込みがほとんどない車窓の景色が撮れて重宝していたのですが、 FinePix Z800EXR はカバーが凸状になっているのでこれができないという鉄道マニアには大きな問題が(笑)。まぁあくまで個人的な話です(実はこれがFinePix Z700EXRの購入を躊躇させた原因)。

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(左)FinePixZ800EXR、(右)FinePix Z2

質感

デザインは好みだと思いますが、歴代のZシリーズと比較していくと以前のFinePix Z2の方が質感は高級感があったと思います。とくにボディのメタリックの質感などは以前の方がレベルが高かったと感じます。

もっとも、5年前と比べてコンパクトデジカメ全体の価格帯が下がっていて、FinePix Z800EXR もFinePix Z2に比べても半額以下で買える価格帯になっており、とても利益がでているようには思えないような状況なので比較するのはナンセンスなのかもしれません。

ただ、FinePix Z シリーズはコスト重視のローエンドモデルもあるので、ハイエンドモデルはもう少し機能・デザインを重視して高めの価格設定とするのも一つの方法だと思います。フラグシップモデルのFinePix F シリーズとは方向性が違うので必ずしもコストや機能で差別化する必要はないと思います。