2026年Pentax Qをもう一度

はじめに

Pentax Qが登場したのが2011年、あれから15年経った2026のいま。Qマウントシステムの辿った運命、デジタルカメラ業界の変遷を見てきた上で、もう一度このカメラに向き合ってみることにしました。

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驚愕のビルドクオリティ

15年ぶりに見ても、いやむしろ最近の一眼カメラと比較するとなおさら、ビルドクオリティの高さはまったく色褪せることないと感じました。レンズキットで7万のカメラですから、クレイジーと言ってもいい拘り具合。正直、このカメラの何倍もする値段をつけている現行の一眼カメラたちも見習ってほしいところですね。

ただ、デザイン全振りのカメラなのでボタンは小さく操作しずらいです。もっとも、その辺はデザインとのバランスもあるのでトレードオフだと思います。今ならタッチパネルになってまた違った感想をもっていたかもしれません。とくにオン/オフボタンは、よく使うので他のギミックがあると良かったと思います。

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この精巧なミニチュア感がたまらない

特徴はスマートエフェクト

このカメラはもともと画質ではなく、撮ることを楽しむことに割り切ったカメラだと思います。その一つがスマートエフェクトという写真の仕上がりをアレンジする機能で、淡くピンクがかった『さくらほのか』や、しっとりと鮮やな『あで雅』などのエフェクトが用意されていて、フロントのダイヤルでワンタッチで切り替えられます。

一般的なカメラも風景とかビビットとかのカラープロファイルは搭載されていますが、Pentax Qの大胆にアレンジするのが特徴です。

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ハマると、とても雰囲気の良い写真に仕上がる

もちろん、他のカメラもカスタム設定を駆使すれば実現可能ですし、スマホはソフト次第でもっと色々なことができると思います。でも、思ったときにワンタッチでできるというのが大切で、手軽だからこそ使ってみようと思えますし、撮影のテンポを崩さないので楽しく撮り続けられます。

画質はまぁそれなりに

画質は当時からネックとされていた部分でもあります。Pentax Qは良いレンズを使っていますが、イメージセンサのサイズは1/2.3インチ(約28mm2)で、iPhone 17のメインカメラが1/1.56インチ(約50mm2)ですから面積はスマホの半分程度で、Adobe Lightroomで現像しても一昔前のコンデジ感があります。

これはこれでエモくて好きですが、一眼カメラというよりトイカメラに近い使い方になりますね。LightroomでRAW現像をした写真と比較してみると、Pentax Qの画像処理エンジンは大胆にアレンジしているからこそイメージセンサの弱点や古さを感じさせない良い絵を作っていると感じます。

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左はRAW+Lightroom、中 あで雅、右 さくらほのか、RAW現像しても当時のコンデジ画質

余談ですが、3年後に発売されたコンデジSONY RX100M3はJPEGの撮って出しこそ当時の世代を感じるものの、最新のソフトでRAW現像すると驚くほど今でも通用する画質に化けます。一方でPentax QはRAW現像してもそこまで改善しないので、センサーサイズや発売時期の差が素直に出ている気もします。

レンズを交換してみた

デジタル一眼はレンズを交換してこそ。Pentax Qは基本の単焦点、ズームレンズの他に、トイレンズをいくつかラインナップしていました。あくまでトイレンズですので画質はお察しですが、魚眼レンズのように普段使わないイロモノは、手を出してみようと思える価格帯(当時1万以下)が重要だと思います。

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どうせ遊ぶのだから画質ではなく(お財布的にも)気軽さが重要

EVFが欲しい

色々使ってみて思ったのが、このカメラの一番の弱点はたぶん画質ではなくEVFがないことだと思います。というのも、このサイズ感はコンデジでは普通にあるので『レンズ交換式』がポイントになりますが、レンズを交換して色々やるにしても屋外では背面ディスプレイが反射してちゃんと見えないのです。

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(背面ディスプレイは)見るんじゃない感じるんだ!

結局、ピントも色もよく見えないので『写ルンです』みたいにパンフォーカスで適当に構図だけ決めて撮るような使い方になってしまい、それならレンズが交換できるメリットはないよね、という結論になってしまうのです。外付けで別売りでも良かったのでEVFが欲しかったところです。

Pentax Qの立ち位置は?

イメージセンサのサイズから画質で勝負はできないので、Pentax Qの立ち位置はクオリティの高いトイカメラなんだと思います。写真の仕上がりを大胆にアレンジするスマートエフェクトもどちらかというとトイカメラ向けの機能です。

所有欲を満たす本格的なミニチュア一眼デザインのトイカメラとして、レンズの交換はとりあえず置いておいて、『写ルンです』のように気負わずエモいスナップを楽しむ。それこそが、2026年におけるPentax Qとの一番幸せな付き合い方なのかもしれません。