紅茶と健康

はじめに

最近日本では健康がちょっとしたブーム。健康によいとうたわれる飲み物や食べ物を良く見かけます。実は紅茶は美味しいだけでなくヘルシーな飲み物であると近年の研究で明らかになっています。

そもそも紅茶は嗜好品として親しまれる前には薬として珍重されていたのですから体に良い効果があっても不思議ではありません。カフェインによるダイエット効果や疲労回復と若返り効果、タンニンによるカゼ予防や抗ガン作用、香りのリラックス効果など多くの効果が分かっています。紅茶は美味しいだけでなく心に体にやさしい飲み物なのです。

カフェインとタンニン

紅茶にはコーヒーで有名なカフェインが含まれており様々な効果が得られます。でも、カフェインは強い物質だから胃が荒れたり夜眠れなくなったりというのが心配。実は、紅茶にはタンニンという成分が多く含まれていて、これらがカフェインの効果を緩和して副作用を防いでくれているのです。ですから紅茶は、体が弱い方やお子様でも安心して飲むことができるのです。

カフェイン

カフェインは、眠気を覚ます効果が有名ですが、他にも魅力的な効果がたくさんあります。

たとえば、ダイエット効果。運動する時に使うエネルギーは糖分と脂肪分ですが、人間の体はまず糖分から消費していきます。ところがカフェインが作用すると運動の際に脂肪分から先に消費するため、運動をすると真っ先に余計な脂肪を減らしてくれるのです。

ほかにも、疲労回復や若返りにも効果があるそうです。これは、カフェインには利尿・発刊作用があり、体内の老廃物を排出する手助けもしてくれるので、体の中から健康的になれるからです。

タンニン

紅茶に含まれる健康に良い成分として、カテキン、タンニン、ポリフェノールなどを聞いたことがあるかもしれませんが、お茶に含まれるカテキンはタンニンの一種で、タンニンはポリフェノールの一種です。ポリフェノールと聞いて真っ先に思い浮かぶのは赤ワインやココアですが、実は紅茶にもたくさん含まれています。しかも紅茶はワインと違ってノンアルコールですし、ココアと違ってノンシュガーでも美味しく飲むことができるという利点も。

タンニンは昔からお茶の渋みの成分として知られていて、動脈硬化やらガンの抑制まで実に多くの薬効があることが知られています。おまけに強力な殺菌作用がありカゼの予防になる他、紅茶でウガイをするなどでもとても効果があることが分かっています。

香り

紅茶の香りには精神をリラックスさせる効果があることが分かっていて、心身ともに健康的な体になれるのです。

カフェインの量

紅茶とコーヒーではどちらがカフェインが多いかというとコーヒーの方が多いのは皆さんもご存知の通りです。でも茶葉とコーヒー豆が同じ量の場合、全体の紅茶が約3%でコーヒーが約1%と紅茶の方が3倍近く多く含まれているのです。

でも実際に飲む量で比べるとカップ一杯につき茶葉は約3gで、対するコーヒー豆は約10g。抽出率はだいたい同じ程度ですからちょっとコーヒーの方が多くなります。

ちなみに、紅茶がコーヒーほどカフェインの効果が現れないのはカフェインを中和するタンニンが多く含まれるためで、これによりコーヒーのように飲み過ぎると眠れないとか胃が荒れるとかいう現象が起きにくいのです。