Sound Blaster 16

はじめに

Sound Blaster 16 は1992年にSound Blaster Pro の後継として発売されたサウンドカードです。

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主な仕様

特徴

このカードは、DOSゲームの最盛期と重なったため多くのDOSゲームがSound Blaster 16及びその互換カードで音がなるように設計されました。このため、DOSゲームをするならばSound Blaster 16互換機能は現在でも必須です。長らく業界標準の地位にあり現在まででもっともメジャーなサウンドカードといっても過言ではありません。もしこのサウンドカードに対応していないアプリケーションやOSが存在したのならばそれはサウンド機能をサポートしないのでしょう。今でもUNIXユーザーを中心に重宝されているようです。

DOSゲームの互換性も去ることながら、1992年に発売された製品ながら一般的な仕様に関しては現在でも仕える点が当時としては非常に優れた性能を持っていたことがわかります。スペック的には16bit 44.1KHzはいわゆるCD音質ですが、初期のSound Blaster 16ではアナログ部分の設計があまくノイズが多く載ったためCD音質とはいえないものでした。

Sound Blaster 16はASPとよばれるチップを搭載しています。ASPとは"Advanced Signal Processor"の事で今で言うDSPのことです。その為、最近のチップセットの機能を使ったオンボードのサウンド機能よりもCPU負荷率が低かったりします。一応DirectXにも対応します(むしろDirectXがSound Blaster 16に対応させた)が、サウンドカードのチップ自体が処理をするわけではなくソフトウェア処理での対応となります。

このCreativeのサウンドカードはSound Blaster 16に限らず多くのバリエーションを持つことが知られています。特に、このSound Blaster 16は販売されていた時期が長かったせいもあってかその数は膨大でです。IDEやSCSI I/Fを持つものと持たないもの、Plug &Playに対応したものしないもの、などに加えサウンドチップ自体も数種類存在しています。

MIDI音源は原則的にOPL3のFM音源のみですが、MPU-401 UARTモード互換MIDIインターフェースを搭載していてWAVE BlasterというWAVE Tableシンセサイザーを追加できますし、ソフトウェア音源とのセットも販売されていました。現在ではOSが標準でソフトウェア音源を搭載しているのでこの点では問題はないでしょう。

このサウンドカードは、Plug & Play に対応してからもユーザーを悩ませることが多いじゃじゃ馬なカードでした。特にリソースの好き嫌いが激しく(というかIRQ5 DMA 1,5がないとまともに動かない)、今ではBIOSがSound Blaster 16が接続されたら優先的にこのリソースをまわすようになっています。